Tech Open Airとは
テクノロジーで、ビジネスだけでなく普段の生活をアップデートすることを模索するお祭りです。
ヨーロッパ最大級のテック系イベントで、開催期間4日間のうちに、約2万人が集まります。
例年ドイツの首都、ベルリンで開催されており、今年で19回目となります。

一口にテクノロジーといっても、対象は音楽やマインドフルネスなど多岐にわたります。体験型のブースも多く、敷居は高くありません。
最新テクノロジーが身近に感じられるイベントとなっており、オトナの文化祭といった印象です。
実際、お話した参加者の方々は、エンジニアや投資家、学生に留まらずアーティストや、非エンジニアのサラリーマンの方など様々でした。
下図は企業のブースの様子です。

会場は屋外にも広がっています。

早速、個別ブースを見ていきましょう!
1.お部屋の緑にも、テクノロジー革新
IoTは、お部屋の緑にも浸透してきました。

外装はウッド素材で温かみがあり、思わず触りたくなります。
このプロダクトの面白い点は、スマホと接続されており、ライトを照らす時間の設定、温度&水分状況のモニタリング、収穫時期を見ることが出来ます。

生活の中に溶け込んでいるイメージが沸きます。
テクノロジーが進化しても、自然を求める気持ちは変わらないのではないでしょうか。
もしかすると、1人1台持つようになるかもしれません。
2.労働について考えてしまったVRゲーム
ITコンサルのアクセンチュアのブースではVRゲーム機が展示してあり、近未来的なゲーム体験が出来ました。

プレイしたのは一種のパズルゲームです。
下のスマホ画面上にゲーム中の様子が表示されています。

分かりづらいですが、プレイヤーが頭に着けている、VRモニタには中央の回路図のパズルが表示されています。
プレイヤーは、中央の回路に電気が流れるよう、下のテーブルモニタに表示されている回路パズルを解くゲームになっています。
が、10分も継続すると飽きてきました。
人間がゲームをしていると感じているのに、システムの一部として組み込まれるというのはこういう事でしょうか。
作業とゲームの境目があいまいになってきているというのは、こういうことかと思いました。
未来のトラブルシューティングは、VRモニタを使い、現実にトラブルシューティング情報を重ねて表示しつつ、行うようになるかもしれません。
3.進化したリモコン
こちらはパナソニックのブースです。
進化したリモコン”PA!GO”が展示されていました。
ブースの中は、森になっていました。

「好きな動物にリモコンをあてて下さいね!」とのこと。
早速あててみます。

早速、リモコンを向けてボタンを押しましょう。
次に、家を模したブースに行きます。
家のモニタでは、今まで見た動物たちのログを見ることが出来ました。

従来のリモコンは、名前の通り遠隔で装置を操作するものです。
PA!GOではリモコンの機能を拡張し、役割を与えることで日常の中に溶け込むアイテムとなっています。
家に帰って、出会った動物のログを見れる=ポケモンを集めているようで嬉しいです。
4.空飛ぶタクシー
“Lilium Jet”をご紹介します。
端的に言うと、空飛ぶタクシーです。
2025年に実用化することを計画しています。
悔しいことにブースに気づかなかったためです。
帰りの電車で参加されていた日本人のかたと偶然知り合いになり、Lilium Jetのブースがあったことを教えて貰いました。
Liliumの計画では300km/hで、空を移動する乗り物を作ります。
空を飛ぶメリットは道路を走る車と異なり、最短距離で目的地へ行くことが出来、渋滞や事故の心配もないためストレスフリーです。
ドイツはアウトバーン(速度制限のない高速道路)が有名ですが、実際に走ってみると事故や工事による渋滞も多く、思ったより快適ではありません。
速度の規定がない分、各車の速度差がバラバラなため交通事故のリスクが高いです。
前の車を追い抜こうとして追い越し車線に入ったら、後ろから猛スピードで車が突っ込んでくるなんてことがよく起きます。
5.新しい楽器
コンサルティング会社KPGMのブースでは新しい楽器?の体験コーナーがありました。

説明が難しいのですが、右の人が、小さな装置を叩くとリズムが切り替わり、左の人がテーブルの上の物体を移動させると、楽器の種類が変わります。
写真だとお伝えし辛いのですが、案外クールな音楽を奏でており、ドリンクを片手に持った人たちが集まって来ていました。
6.ランチ&番外編
ランチはカレーヴルストです。

自然の多い中でランチです。
隣に座った知らない人同士で、自然に会話が始まります。
食後、試飲のドリンクを運んでいるカートと遭遇しました。
せっかくなので声をかけて頂きました、、、よく見る激辛トマトリキュール(15%)です。食品を販売されているベンチャー企業さんでした。
お姉さん「ショットでキメてね!」

辛いけど美味しい!
ここら辺がヨーロッパのクールなカルチャーなのでしょうか。
まとめ
今回の参加で、テクノロジーによって仕事やゲームの境目、現実とゲームの境目などが取っ払らわれていきそうだな、という考えが強くなりました。
やっている本人は、ゲームをしているつもりでも、仕事になっている。
未来のことのように聞こえますが、かなり近くに迫ってきている気がします。
また「えっ、それでいいの?」というようなモノやアイディアが転がっていて、それが共感を呼び、どんどん現実になろうとしていると感じました。
私自身は普通の会社の、普通のエンジニアです。
いつも技術ありきで、「今持っている物で何が出来るか?」という直線思考になりがちです。
現状は度外視して皆が求めるアイディアを出せるか? が大事だと感じました。
人も資金も、共感性の高いヴィジョンについていくということが腑に落ちました。
お読みいただき、ありがとうございました。
追伸:サテライトイベントについて
TOAには、メイン会場以外にも、ベルリン市内各所で開かれるサテライトイベントがあります。
このサテライトイベントは、テーマごとに細かく分かれております。
私も専門性が高いイベントに参加したのですが、その分野を革新しようとする起業家の方々と濃い交流が出来ました。
とりあえずwaiting listに登録して行ってみることをおすすめします。
葉隠しんの(@Singularity1217)でした。