こんにちは、葉隠しんの(@Singularity1217)です。
今回はフォアローゼス蒸留所の魅力に迫ります。
スタンダードのフォアローゼスは、ほとんどのスーパーマーケットで見ることが出来るのではないでしょうか。
目次
3分で分かるフォアローゼス蒸留所の概要
フォアローゼス蒸留所は、レキシントンの西にあります。

ストーリーは、1888年にポール・ジョンズが「フォアローゼス」を商標登録したところによります。
1920年から1933年のアメリカの禁酒法時代にあっても、「薬用」バーボンとして製造を許可されていたそうです。
現在の蒸留所を立ち上げたのは、1940年代後半に、カナダのシーグラム社が買収してからです。
バーボンの中でも、花の香りを思わせる軽い華やかな香りは、シーグラム社が確立したバーボン特有の蒸留装置”ビアカラム&ダブラー”によります。
少しマニアックな情報:フォアローゼス蒸留所と御殿場蒸留所の意外な関係
現在の、フォアローゼス蒸留所の親会社であるキリンは、日本の富士山近くに御殿場蒸留所を所有しています。この御殿場蒸留所は、1972年にシーグラム社と、シーバス・リーガルでお馴染みのイギリスにあるシーバス社の3社が提携して設立しました。
御殿場蒸留所には、バーボンタイプの原酒を作れる設備がビアカラム&ダブラー式の蒸留装置も導入されておりますが、これは設立時にシーグラム社が関与したためと言えそうです。
定かではありませんが、シーグラム社を通してフォアローゼス蒸留所とキリンの御殿場蒸留所は同様のウイスキー製造技術が引き継がれているのかも知れません。
この関係性の深さが、キリンがフォアローゼス蒸留所の親会社になった背景なのかもしれません。
バーボンであるフォアローゼスはもちろん、バーボンタイプの原酒を使った御殿場蒸留所の『富士山麓』からも華やかな香りや甘さのニュアンスに共通点が見出せますね。
両社の飲み比べがしたいですね。
フォアローゼス蒸留所見学
見学は、ビデオ&模型による説明がメインで、残念ながら設備の見学は出来ませんでした。
ここまで来るのはマニアックな人ばかりなので、どうせなら内部が見れる有料ツアーに参加したいです。
キリンのかたが見ていらっしゃったら、ぜひご検討をお願いします。
ビジターセンターの入り口です。
フォアローゼスのボトル通りのイメージですね。

遠くからですが、工場の外観は以下のような雰囲気です。

こちらは、バーボンの蒸留装置でビアカラム&タブラーです。
左のように、塔の形状となっているのが特徴です。
煙のように上がっていったアルコールを高純度で取り出すため、軽い味わいになります。

設備が見れなくて残念でしたが、見学の最後にフォアローゼス蒸留所で製造されているバーボンの原酒について、細かい情報が紹介されていました。

この情報によると、原酒は下記2種類
E-Mashbil:コーン75%、ライ20%、モルト5%
B-Mashbil:コーン60%、ライ35%、モルト5%
イーストの種類は下記5種類
V-繊細なフルーツ
K-かすかなスパイシーさ
O-濃厚なフルーツ(バナナ系?)
Q-フローラル(華やかな香り)
F-ハーブ(おそらくミント系)
この組み合わせで、10タイプの原酒が作られているそうです。
ここで面白いのが、イーストのバリエーションです。
一般的にウイスキーだけでなく、ビールもイーストが味を決めると言われていますが、このように5種類も使い分けているところを見ると、実感がわきますね。
あなたもワクワクしませんか?
フォアローゼスのお楽しみバーボン3選
きっと出来の良い樽もスタンダード品に回しているのかもしれません。
蒸留所によっては出来の良い樽を個別にスペシャルボトリングして高値で売る中、実直な商売をしている印象です。
シングルバレルはアタリを引くと激ウマです。
『フォアローゼス スタンダード 40° 700ml』
言わずと知れたスタンダード品です。
非常に安いですが、あなどってはいけません。
ケンタッキーストレートバーボンを名乗っているため、2年以上の熟成を経ています。
価格帯のブレンデッドウイスキーはホントに熟成しているのか疑わしい味のものがある中で、キラリと光っています。
とくに華やかな香りの良さに秀でます。
ただ、どうしても若さによるドライ感、舌がビリビリする感じが気になります。
飲みかたはロックかハイボール、コークハイがオススメです。
中でもコークハイはコーラとの相性が抜群に良いです。
コーラの香りとバーボンの香りのマッチング、アルコール感による甘さの奥のパンチが絶妙です。
BBQやパーティの時なんかにも適しています。
フォアローゼスのコークハイはチューハイと比較すると比べ物にならない美味しさなので、飲み過ぎないように注意してください。
『フォアローゼス シングルバレル 約50° 700ml』
樽単体でボトリングされるシングルバレルです。
ロットごとに味が異なります。
フォアローゼス蒸留所の場合、10種の原酒を作っているため、どれがあたるかは買ってからのお楽しみです。
どのパターンでも一定水準以上だと思いますが、やはり好みがありますよね。
ちょっとしたガチャガチャのような楽しさがあります。
実はしばらくの間、ラベルからどの組み合わせかを見抜けるか調べていましたが、分からないことがわかりました。
度数が高いバーボンが好きならコレですね。
紅茶のような華やかな香りのものにあたるときが多いのですが、わたしのなかで少し酸味のあるロシアンティーぽいのが一番アタリですね。
ライ麦の多い原料パターン×フローラル系なのかな、と妄想しています。
ちなみにベルギーに来てからの1本目はこれを買いました。
だって出た味に合わせて、他のバーボンを買えば良い訳ですよ。
『フォアローゼス ブラック 約40° 700ml』
スタンダード品をブラッシュアップさせた上級グレードです。
倍以上の価格になっていますが、味わいのブラッシュアップも抜群です。
ストレートで飲んでも、スタンダード品のようなビリビリとしたネガティブな舌触りはありません。
ロックで飲むと更に穏やかな味わいが楽しめますね。
味わいは花をイメージさせる華やかなフローラルさと、ふくよかな香り、バーボン特有の甘みが楽しめます。
上品な味わいですね。
バーで目ぼしいボトルが見当たらない場合は、これを選ぶことが多いですね。
いぶし銀の仕事です。
オシャレなボトル&上品な味わいなので、お酒好きな人へのプレゼントにも良いですね。
呑みかけのウイスキーには、キャップ部にパラフィルムを巻いて封をしましょう。
空気が入らず、味わいが長持ちするのでオススメですよ☟
