こんにちは、葉隠しんの(@Singularity1217)です。
今回はバッファロートレース蒸留所の魅力に迫ります。
バッファロートレース蒸留所は、蒸留所名のついたバッファロートレース以外にも、歴史的にバーボンを多品種少量生産しています。
のちほど紹介する伝説的なバーボンもココ。
いわばバーボン界の秘密兵器工場といっても過言ではないでしょう。
目次
3分で分かるバッファロートレース蒸留所の概要
バッファロートレース蒸留所は、フランクフォートの北に位置します。

19世紀にベンジャミン・ブラントン氏が起こした蒸留所で、ジョージTスタック、ブラントン、エンシェントエイジなど名を変えていき、2000年にバッファロートレース蒸留所となりました。
バーボンがお好きですね。
名を冠したバーボンウイスキーが生産されています。
蒸留所の訪問レビュー
早速紹介していきましょう。
入口ではバッファロー君がお出迎えしてくれます。


街から近いこともあり、沢山の家族連れが見学に来ていました。
この蒸留所は無料の見学ツアーが用意されているのですが、残念ながら蒸留設備は見ることは出来ず、資料館とウェアハウスの見学でした。
見学ツアーでは“All bourbon is whiskey but all whskey is NOT bourbon”から始まる講義が始まりました。
憶測ですが一般的な比として紹介していたため、バッファロートレースの比かも知れません。
とすると、かなりRYE=ライ麦の割合が多い印象ですね。


この蒸留所にとって、動物は思い入れが強いのかも知れません。

バーコードは管理用ですね。
ただし、剥がれるんじゃないか? と少し不安が残ります。

なんとオートメーション化されておらず、人の手によって仕上げられています。
多品種少量生産なので、機械化するより安いのかも知れません。

3年前よりも高くなりましたが、これも美味しいバーボンの一つです。

バッファロートレースの伝説的バーボン!
バッファロートレースが世に送り出した伝説的なバーボンをご紹介します。
2010年代前半は流通していましたが、今ではバーでも珍しいです。
これらのバーボンは世界的なウイスキーブームの前だったため、世に出てきたものだと思われます。
『パピィ・ヴァン・ヴィンクル 20年 約45°』

まず、びっくりするのは、20年という熟成期間を経ていることです。
バーボンは熟成が早いため、超熟には耐えられず樽由来のネガティブな印象(おもに苦味)が生じます。
奇跡的に生まれてきたとしか思えません。
味わいは、超熟らしいスムースさとともに、飲み終わった後もバニラともハチミツともいいようがない上品な甘い香りがいつまでも続きます。
見つけたらラッキーですが、高いのでバーで飲むときは値段を確認することをオススメします。
バーボンにハマってから挑戦すると良い一品です。
『ジョージTスタッグ 69.05°』
このバーボンも非常に素晴らしい一品です。
特徴は何と言っても高い度数。度数は、ロットによってばらつきがありますが69.05°です。(69.05°は低い方で、高いものは70°越します。)
この高度数、不可思議なんです。
なぜなら樽に蒸留したアルコールを詰めるときは、62.05°です。
つまりアルコール分よりも水分が飛んでいるのです。
そんなことがあるのでしょうか。天使の分け前もビックリです。
味わいは、度数の高さを感じさせないトロトロとしたハチミツのような香り、ウッディな香り。
ストレートで飲んでも舌のビリビリ感は少ないです。
どのくらいかというと芋焼酎ストレートの方がビリビリします。
喉を通るときに、蒸発するかのようにクーっと駆け上がるアルコール感が堪りません。
病みつきになる味わいです。
度数が高いバーボンが好きな人には堪りません。
もちろんストレートで飲みますが、翌朝喉が焼けます。
もはや流通しておらず、奇跡的にイギリスの酒屋で見つけたのですが、見せびらかす用で売ってくれませんでした。
バッファロートレースのバーボン3選
どれも奇をてらわない実力派です。
限定的に美味しいバーボンが出てきたりするので、気に入ったかたは動向を要チェックです。
『バッファロートレース 40°』
バッファロートレース安定のスタンダード品です。
味わいはスタンダード品ですが、甘い香りだけでなくどっしりとした香ばしさがあります。
そのくらい、バーボンらしいバーボンです。
値段も楽しみやすい。
重厚さ&バランス感からソーダ割・ロックどれでもバーボンらしさが楽しめます。
『スタッグ Jr』
今や飲めなくなってしまった(作りたくても、原酒がなくて売り出せないであろう)ジョージTスタッグの普及品として売り出されました。
ロットにより度数はばらつきますが、ジョージTスタッグを思わせる甘さと力強い味わいが特徴です。
リンク張っておきながら言うのもなんですが値段が高騰しています。
ボトルだけ覚えて、バーで飲んでみて下さい。
『ブラントン』
大きなゴルフボールのような外観に、ケンタッキーダービーの騎手をモチーフにしたキャップが特徴的なこのバーボンは、バーで見たことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
様々なバリエーションがあるのですが、総じて上品な味わいです。
バッファロートレースと同じ原酒の中で出来が良いものをブラントンにしている気がします。
バッファロートレースを先に呑んでみて、気に入ったら試すと良いと思います。
こぼれ話:ケンタッキーに溢れる”子犬探してます”
ケンタッキーならまだ残っているかも?と考えたからです。
ですがどこにも見当たらず、ある酒屋では「あんたの探してるパピィ(=子犬)はココにはいないよ!」とウンザリしながら冗談を言われました。
聞くところによると日本人を含む熱心な外国人がよく探しに来るそうです。
葉隠しんの(@Singularity1217)でした。
呑みかけのウイスキーには、キャップ部にパラフィルムを巻いて封をしましょう。
空気が入らず、味わいが長持ちするのでオススメですよ☟
