その魅力から、ゴッホ・ヘミングウェイ・太宰治などあまたのクリエイターを虜にした魔性の酒や禁断の酒ともいわれる「アブサン」。
チェコは世界でも有数のアブサンの産地であり、プラハには独特の怪しげなバーが沢山ありました。
本記事では、プラハのアブサン・バーとチェコ産の美味しいアブサンをご紹介します。
日本で30人くらいのアブサンファンのかた。
お待たせしました。
チェコのアブサンはクオリティが高いです。
ビックリしました。
アブサンて何よ? というかた新しい扉を開いてみましょう。
る〇るぶのスキマを突いた観光案内がコンセプトです。
一味ディープな海外観光スポットと楽しみかたをご提案します。
目次
そもそもアブサンとは?
端的に言うとニガヨモギを主体とした、アニスやミントなどを蒸留酒につけて成分を抽出したお酒です。
アブサンは、結果的に蒸留技術が向上した錬金術の研究の賜物とも言われているようです。
アブサン自体はスイス発祥ですが、プラハは錬金術でも有名であり、憶測ではありますがカルチャーとして残ったのではないかと考えています。
なぜアブサンは魔性の酒・禁断の酒と言われるのでしょうか?
実は主成分であるニガヨモギには、幻覚を見せる成分であるツヨンが含まれていたためだとされています。
1898年に製造禁止となりましたが、1981年にWHOの手によって、「幻覚成分はそんなに強くない」ことが分かり、ツヨン35ppmまでのアブサンの製造が認められることになりました。
これによって、製造が再開されています。
とはいえ、真実は闇の中。
独特の魅力があるのは確かです。
アブサンは水を加えると、このように水を加えるとパールカラーになります。この特性にロマンを感じたのではないでしょうか。
ちなみに、なぜ白くなるかというと、水を加えることでアルコールに溶けていた植物由来のオイル分が固まってダマになるためです。

言い出しっぺも気づいたらゴッホがアブサンの幻覚で耳を切ったりなどして、びっくりしたでしょう。
とはいえ文化も味のうちです。
伝説とは語り継がれるごとに尾ひれがついていきますからね。
伝説に思いを馳せつつ呑みましょう。
アブサンが楽しめる素敵なプラハのバーをご紹介!
続いて、プラハのアブサン・バーをご紹介していきます。
プラハの夜は治安が良く、実際に飲み歩いた感覚でも問題はないです。
個人的にはニューヨーク、東京、ブリュッセルよりピリピリした空気を感じなかったです。
ただし観光地にはつきものの、スリや人気のない路地などには気を付けて下さいね。
少々、飲み過ぎましたが取材なので仕方ないです。
Absintherie Square Franz Kafka
大人気の天文時計の近くにあるアブサン・バーです。
非常にリーズナブルな価格(店員さんのオススメ・アブサンが約1000円)で、アブサンが楽しめました。
販売されているボトルもプレミアム価格ではないです。
お土産アブサンを買うならココです。

骸骨がお出迎えです。
手元には、大きなナナフシの入ったアブサン「Beetle Absinthe」があります。
骸骨「・・いらっ・・しゃい・・・」

まずはファウンテンスタイルのものを注文しました。
ファウンテンスタイルとは、アブサンを注いだグラスの上に、アブサンスプーン&角砂糖をのせてそこへ水を垂らし、加水していくスタイルです。
徐々に白くなっていくアブサンを見つめ、目で味わいます。

周りの壁の絵もきれい。

情報量が多いです。
よく見てみて下さい。
朝起きたら毒虫になってて、てんやわんやする話だよね。
謎が解けました。
これ以上、センスがぶっ飛んだら読者減るよ。
アブサンを飲み過ぎるとセンスがぶっ飛ぶ、かも知れない。
Absintherie Jílská
前述したバーの姉妹店です。名前は読めません。
メニュー&価格は一緒で、リーズナブルプライスです。

入りづらい。

ピアノもあって、ピアノ演奏もありました。
静かなオーセンティックバーの雰囲気です。
良いバーですね。デートに来るならココでしょう。
ここでは、飲み比べセットを頼みました。

欲しい。
ピアノ演奏のあるバーは、オシャレ度が高い。
Absinthe Time
少し南にあるバーです。
アブサンのプライスは高めでしたが、カクテルはリーズナブルプライス(1000円前後から楽しめる)でした。

居心地が良いので地獄というより天国ではないでしょうか。

飲みやすくて美味しかった。

カクテルも飲みやすい。
個性が強い集団のなかでは普通なことが逆に個性になる。
Green Devil’s Absinth Bar & Shop
個性的なプラハのアブサン・バーのなかでもぶっちぎりで癖が強いです。
地下がバーになっており、まさにアンダーグラウンドといった雰囲気です。

圧倒的な人払いの雰囲気です。
きっとこんな魔窟でアブサンを飲みすぎたことによる弊害だと思う。
バーは地下にあります。
壁にはアブサンフェアリーが描かれていますね。
壁にボトルが貼り付けてあって、装飾の癖が強いです。
友達の誕生日パーティーの装飾だったら、「アル中かも?」と心配になります。

迷わずココに陣取りました。

ここでは、アブサンスプーンの上に角砂糖を置き、アブサンに火をつけてアルコールを飛ばすスタイルで頂きました。
店員さんが非常に丁寧に、アブサンについて説明してくれます。

詳しくアブサンについて説明してくれました。
アブサンに対する情熱を感じます。
壁の絵が素敵。


ゴッホと並んでトイレです。
ゴッホが、鏡越しにこちらを見つめてきます。

そして、ホントに何か目線を感じる! と、びくっとしたのですが左側から女性がこちらを覗いていました。

絵でも覗かれると怖いですね。半笑はおやめなさい。
ちなみに換気扇からアブサンが流れているカオスっぷりです。
友達の誕生日パーティで壁が酒瓶でデコレーションされていたら、アル中を疑おう。
まとめ
プラハのアブサン・バーカルチャーの怪しげな雰囲気が伝わりましたでしょうか。
メジャーな観光スポットではないため、大手の観光ガイドでは詳しく扱われていないであろうアブサン。
プラハに行ったら、是非立ち寄ってみて下さいね。
